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ニュースルーム −プレスリリース−

2003年08月07日

紺野美沙子UNDP親善大使、アフリカ・ガーナ国の開発援助を視察

 紺野美沙子UNDP親善大使は7月27日から4日間、ガーナ国を訪れ、 UNDPが日本と連携して実施しているプロジェクト等、開発事業の現場を視察しました。東京で開催される第3回アフリカ開発会議(TICAD III)の日程が9月29日-10月1日に近づくなかで、紺野さんは、ガーナ国の一般市民と直接触れ合い、国連および日本の人々がどれほどガーナの人々の生活向上を願い役立ちたいと思っているかを彼等に伝えました。今回の訪問で紺野さんが見聞したガーナ国の現状と課題は、アフリカ全体の今後の開発課題について討議するTICAD IIIにおいても取り上げられる予定です。

 紺野さんは7月28日、ガーナの首都アクラから50キロ離れたオドゥマセ・クロボを訪問しました。親善大使夫妻は首長や現地の人々によるガーナ伝統の華麗な歓迎儀式によって迎えられ、クイーン・マザー(Queen Mother:村の名誉女性リーダー)協会によるHIV/エイズ孤児支援プログラムを視察しました。同プログラムでは、600人近くにのぼるエイズ孤児達の窮状を救おうと、370人におよぶマンヤ・クロボ クイーン・マザー協会の会員が孤児466人の世話をし、就学の機会を提供しています。その他、地元の市民グループがガーナ・エイズ国家委員会の協力を得て、120人あまりの孤児達の世話をしています。式典では、紺野さんより子供達に学用品がプレゼントされた一方、マンヤ・クロボ クイーン・マザー協会からは、友情の絆の印として、紺野親善大使にクイーン・マザーの地位と「ネネ・ラコ(『ネネ』はクイーン・マザーの最高位、ラコは『初めての子供』の意)」という称号が授与されました。また、UNDPのHIV/AIDS孤児プログラムのプロジェクト・コーディネータであるエスター・クァビティ氏からは、紺野さんの訪問を感謝し、ガーナのエイズ問題の現状やUNDPが日本政府などと共にガーナのエイズ国家委員会を支援し、エイズ孤児問題の政府対策の策定に協力していることなどが説明されました。

 その後、紺野さんは、情報通信技術に触れる機会を児童学生に提供する「IT 移動バス学校教育プロジェクト」、情報通信技術を活用して最高裁裁判所と高等裁判所の近代化を図る「司法改革プロジェクト」、クフォー大統領によって進められた「アクラ服飾生産訓練センター支援プロジェクト」などを精力的に訪問しました。「アクラ服飾生産訓練センター支援プロジェクト」は、UNDPの支援による民間セクター振興プログラムであり、衣料・繊維関連の仕事に従事する1,500人もの男女に対する職業訓練の実施を通じて、輸出を促進させ雇用を創出する主要な役割を果たしています。現場視察に先立って、27日に紺野さんの表敬を受けたガーナ国のマハマ副大統領は、「視察を通じて、ミレニアム開発目標(MDGs)達成にむけた進捗状況をよく把握することは素晴らしいことだ」と述べています。今回の紺野親善大使によるガーナ視察は1998年の親善大使任命以来、カンボジア、パレスチナ、ブータンに続く4度目の親善訪問となりました。

以上


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