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2007年11月02日

太平洋地域における国連機関の共同事務所設立について

10月31日、サモアを訪れている国連事務次長兼国連開発計画(UNDP)アジア太平洋局長のハフィス・パシャ(Hafiz Pasha)氏は、太平洋地域で活動しているUNDP、国連人口基金(UNFPA)および国連児童基金(UNICEF)の代表らと会談し、太平洋地域諸国がより効率的にミレニアム開発目標を実現するために、 2008年までに3機関による国連共同事務局を設立すると発表しました。 

太平洋地域諸島の国々は人口こそ多くはありませんが、大きな課題に直面しています。極端な貧困は少ないとされるものの、多くの家庭は日常的な需要を満たせず、サモアの人々のおよそ5人に一人は国の定める貧困ライン以下で生活しています。女性や若年層の社会的地位は総じて低いままです。

太平洋の各国にとって必要なことは、環境的、文化的リソースの流出を防ぎつつ、若者のための雇用の創出と公平で十分な経済成長を確実にし、人々に生計手段を与え、増加するHIV感染やほかの保健衛生問題を解決して、MDGs達成に向けた継続する基本土壌を作ることです。国連機関が共同して開発を支援することは、太平洋諸国の長期的な持続性を維持するために不可欠なものです。

今年は、すでに太平洋地域において活動している15の国連機関が14カ国で共通の中長期的開発援助の枠組み(2008-12年)を実施することになっています。パプアニューギニアの国別プログラムでも同じ試みが実施されます。

「太平洋地域での国連機関による共同事務所の設立は“一つの国連”を推進する上での重要なステップとなりうるものである」とパシャ局長は述べています。

国連3機関による会議では、エネルギー面の安全保障と急速に上昇する石油価格の問題が、太平洋諸国の運輸・交通費に深刻な影響を与え、観光業や市場へのアクセスなど物流に影響する懸念についても議論されました。

また太平洋フォーラム声明により盛り上がった気候変動への機運をいかし、国連としてサモアに「気候変動センター」の設立を検討することになりました。パシャ局長は、このセンターが気候変動の抑制と対応などさまざまなレベルで気候変動問題に取り組むことになるだろうと述べました。


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