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ニュースルーム −プレスリリース−

2008年10月27日

紛争後の国々における経済復興について新しい知見を提供する報告書を発表

10月22日、ニューヨーク:紛争によって荒廃した国々に関する報道はあっても、彼らが暴力的な騒乱から復興する姿はあまり報道されていない。紛争後の国々が立ち向かう経済復興は非常に困難な挑戦であるが、国連開発計画(UNDP)は22日、本分野で新しい報告書を発表した。

今般発表された報告書『紛争後の経済復興-地域の創意を可能にするために(現題:Post-Conflict Economic Recovery: Enabling Local Ingenuity)』は、1.復興へ導く地域の創意の重要性、2.地域の創意を促進するための国の役割、3.破壊された経済を再興し、紛争の再発を防ぐために必要な政策、という3つの重要な要素に焦点を当てた、総合的な分析によって構成されている。
本報告書は、紛争後に経済を再活性化することに成功した国々や、いまだ復興に向けて苦しんできる国々の事例を紹介しながら、紛争後の経済復興を促進するために欠かせない基盤づくりについて検討している。

「紛争後の復興に関する全体的な視点は、暴力的な紛争によって荒廃してしまった国々でUNDPが蓄積してきた経験に基づいています。全体的な視点から紛争後の復興を見直すことで、私たちは紛争から何か月、何年、何十年と経過しても、紛争後の国々を支援するために必要な役割を再認識できるのです」とケマル・デルビシュUNDP総裁は述べた。

本報告書は、紛争後の国々が直面する問題を見直したうえで、復興プログラムは地域のダイナミクス(動学)に対する正しい理解に基づくべきであるとし、そのような基盤がなければ、復興を支える政策がかえって緊張を高めかねないと指摘する。そして、地域経済は紛争によって破壊されるのではなく変貌するのであり、それは多くの場合、女性にとって前向きな経済機会をもたらす。一方、少数民族や異なる集団に属する人々の間で不平等を増幅させる場合もあるとも述べている。紛争後の国際社会が学ぶべき最初の教訓は、紛争の再発リスクを低下させ、前向きな経済活動を促進する行動によって、人々に害が及ばないようにすることが重要である。

二つ目の教訓は、復興は地域関係者によって主導されなければならない、ということである。多くの場合、紛争が幾年続こうとも、被害にあったコミュニティは復興を支援できる人材や資源を有しているものであり、経済復興は地域の努力によって実現されるのである。本報告書は、地域の関係者が復興を促進するだけでなく、国際社会も地域のコミュニティや機関とともに協力するよう促している。
 


なお、本報告書は紛争後の復興における外部のパートナーたちの役割についても検証している。ドナーや国際機関に対しては、紛争直後の国々が息をつけるようにするために債務取消し・軽減に向けての支援、人々が経済成長の恩恵を受けるための最善の方法である雇用創出、そして再び国の能力構築を行い、合法性を確保するための支援を呼びかけている。

「復興は、紛争が起こる以前の経済状態や制度設計を再構築することではなく、最初に人々や制度に投資し、紛争の原因と思われる問題を改善することが重要です。紛争の終結は、紛争前に存在した問題に再度取り組み、持続的な経済復興と開発の始めるささやなか機会を開くものなのです」とケマル・デルビシュ総裁は結んだ。 

英文プレスリリースはこちら 
『紛争後の経済復興-地域の創意を可能にするために(現題:Post-Conflict Economic Recovery: Enabling Local Ingenuity)』の詳細はこちら



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+1-212-906-6711
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03-5467-4751
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