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ニュースルーム −プレスリリース−

2009年01月21日

UNDPがガザにおける紛争はパレスチナ人に長期的な影響を及ぼすと警告

2009年1月18日エルサレム:パレスチナ自治区ガザにおける破壊と暴力の停戦を求めた潘基文国連事務総長の呼びかけを受けて国連は、ガザにおける軍事活動の停止後、直ちに地域内および国際社会のパートナーとともに、早期復興支援を行う準備を開始した。国連開発計画(UNDP)は、国連早期復興チームの調整役を担い、パレスチナ当局とともにまず被害とニーズを評価し、復興計画を取りまとめる予定である。社会および経済復興を始めるための早急な支援策には、不発弾処理や瓦礫の撤去も含まれる。

国連安保理決議第1860号は、ガザにおける人道・経済状況改善のための国際社会の努力を要請している。

約三週間続いたガザにおける激しい戦闘は、何千人もの負傷者と千人以上の死者を出している。何か所もの道路、橋、病院や発電所を含む社会インフラへの損害は、地域の負傷者や避難民をケアする能力を著しく低下させた。さらに、今回の危機以前から長期間続いているガザ封鎖によって、基本的な医療品や燃料の備蓄は非常に少なくなっており、また安全な水も不足しているため、少なくとも100万の人々の健康が危険にさらされている。UNDPは、こうした悪化する人道的な状況および中長期的な人間開発への影響を深く憂慮している。

子どもや女性を含むガザの人々の安全や当面のニーズに応えることは最優先事項であるが、今回の紛争が与える長期的な影響への懸念は、復興と開発の両方において日に日に強まっている。例えば、果樹園、漁業や基本的な産業などの生産的資源の破壊によって、何万人もの市民の生計手段と財産が組織的な損害を受けた。

こうしたことから、今回の紛争の被害は単なる物理的な破壊をはるかに超えている。子どもや女性を含む人々の苦難と長期間にわたる暴力への露出は、今後何年にもわたり影響を及ぼすだろう。この紛争がもたらした心理的影響は、避難民、愛する者を失った人々、そして重い怪我に苦しむ人々にもっとも強く表れている。

今後の復興プロセスは、すでに長年にわたり経済的、社会的困難に耐えている社会において進むことになる。今回の紛争以前より、ガザの人々は70%が貧困ライン以下の生活を送っていた。また18か月間にわたるガザ封鎖によって、人々と燃料を含む物資の往来は著しく制限されており、失業率は急増し、政府の基本的な公共サービスの維持は顕著に後退している。

紛争が終結し次第、ガザは迅速で多面的な復興戦略を実施することになるが、特に交通、基本サービスの機能回復やインフラの再建、そして脆弱性やほかのリスクの軽減が必要となる。それとともに生計手段の確保、避難民のための施設、治安や法治、政府制度と環境の持続性のためのさらなる追加的な投資も必要となる。

詳細に関するお問い合わせ:
UNDPエルサレム事務所
Dania Darwish
Tel:+972-2-6268229
dania.darwish@undp.org

UNDP ニューヨーク本部
Sausan Ghosheh
Tel:+1 (212) 906-5390
sausan.ghosheh@undp.org.

UNDP東京事務所
西郡 広報・市民社会担当官 
Tel:03-5467-4751
toshiya.nishigori@undp.org  

UNDPパレスチナ人支援プログラムのウェブサイト(英語)


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