国連開発計画(UNDP)駐日代表事務所のウェブサイトは2013年9月に移転しました。

新ウェブサイトはこちらからご覧いただけます。


ニュースルーム −プレスリリース−

2009年02月11日

ガザでは雇用と心理的代償が懸案事項に−UNDP調査報告 民間企業と農業部門における被害が甚大

2009年2月9日エルサレム:パレスチナ自治区ガザで3週間続いた激しい軍事活動は、ガザで暮らすパレスチナの人々に社会的、経済的そして心理的に対して大きな影響を及ぼしている。

国連開発計画(UNDP)は、ガザの復興の優先事項を把握するために、1月最終週に電話調査を行い、1,815世帯が回答した。今回の調査は固定電話が通じる世帯を対象としており、激しい損傷や倒壊などの被害を受けた家屋は含まれていない可能性が高い。

主な調査の結果は下記の通り。
<調査結果(抜粋)>
・ 昨年12月に戦闘開始後、失業率は36%から43%へと7ポイント上昇した。
・ 昨年12月以前から既にフルタイム雇用は最低水準(50%以下)となっていたが、今回の戦闘後、さらに45%まで減少した。
・ 電話調査を受けた世帯のうち、45%の家屋が被弾もしくは窓が損壊した。
・ 電話調査を受けたうち、家から避難を余儀なくされた世帯は38%、避難世帯の67%は住居周辺での暴力をその主な原因
としてあげた。
・75%のガザに住む人々は不安を感じている。その理由にイスラエル−パレスチナ紛争を挙げた人が42%、イスラエルによるガザの
封鎖を挙げた人が27%であった。
・戦闘の激しかった地域で行われていた会社や商店、事業所のうち56%、約2000事業が完全に破壊された。
・ガザの主要産業である農業部門では、18%の農地が広範囲にわたり壊滅し、家畜損失が8%、地下水井戸の損傷が13%など、
インフラ設備も大きく破壊された。潅がい設備を含む農業設備が大きな被害を受けており、ガザに住む人々の食料の安全保障が脅かされている。
・調査に応じた回答者のうち、約3分の2が支援が必要と答えた。必要な支援内容としては、「感情的・心理的なサポート」(28%)が最重要課題となっており、続いて「雇用」(16%)、「住居」(15%)、「経済的支援」(14%)、そして「医療」(10%)が挙げられた。
・悪夢や不安にさいなまれ、攻撃的な行動に出るなどストレス症状をみせる子どもたちへの感情的、心理的サポートが最も必要だと調査参加者の半数が回答している。子どもたちが通学でき、安心して遊べる環境を取り戻すことが親や保護者の大きな懸案事項の一つであった。

プレスリリース全文(英文)はこちら
UNDPパレスチナ人支援プログラムのウェブサイト(英文)に詳細な調査内容が掲載 

詳細に関するお問い合わせ:

UNDPエルサレム事務所
Dania Darwish
Tel:+972-2-6268229
dania.darwish@undp.org

UNDP ニューヨーク本部
Sausan Ghosheh
Tel:+1 (212) 906-5390
sausan.ghosheh@undp.org.
UNDP東京事務所

西郡 広報・市民社会担当官 
Tel:03-5467-4751
toshiya.nishigori@undp.org  


<戻る>