2009年03月18日
日本政府がパレスチナ自治区の排水施設建設プロジェクトに対して620万米ドルの無償資金協力
2009年3月16日 ラマッラ:日本政府が国連開発計画(UNDP)パレスチナ人支援プログラム、パレスチナ水公社と連携し、パレスチナ自治区における排水施設建設プロジェクトのために620万米ドルの無償資金協力を行う合意に署名した。署名式には近藤哲史対パレスチナ暫定自治政府(PA)日本国政府代表事務所長、ヤンス・トイベルグ・フランゼン国際連合開発計画(UNDP)パレスチナ人民支援プログラム特別代表およびアフマッド・ヒンディ水公社事務局長が列席した。
本プロジェクトの目的は、イスラエル・パレスチナ間で協力し排水を管理することによって、両者が共用する環境および水資源を管理することによって平和構築に資することであり、ジェニン、トゥルカレムおよびカルキリヤ行政地区における排水施設が建設されるほか、排水管理に携わるパレスチナ水公社や事業者への能力強化が含まれる。さらに、本プロジェクトは初めて効果的な排水処理システムが住居につながれることになる16,500人以上のパレスチナ人の生活の質と福利の向上を目的としている。また、先述の三つの行政地区における雇用の創出とともに、排水処理・環境の分野でイスラエル・パレスチナ当局間の協力・対話を促すプラットフォームを形成する。I
「この協力によって、イスラエル・パレスチナ間が水資源不足への対応について相互理解を深め、人々は安全できれいな水を享受できることになるだろう」と近藤PA日本国政府代表事務所長は述べている。
日本政府とUNDPパレスチナ人支援プログラムの長年にわたる協力関係について、ヤンス・トイベルグ・フランゼUNDPパレスチナ人民支援プログラム特別代表は「本プロジェクトは現場および国際社会レベルでの協力と協調が変化をもたらすことができることを証明する。排水処理の改善だけでなく、2015年までに安全な飲料と基礎的な衛生施設を継続的に利用できない人々の割合を半減させるというミレニアム開発目標の一つの達成に寄与する」とコメントしている。
「パレスチナ水公社は イスラエル当局とともに協調メカニズムを設置し、パレスチナ自治区の3地区において、収集した排水を境界越しのイスラエル側の下水処理施設に送る排水施設を敷設するとともに、水に関する共同委員会で管理フォローアップを行うものである」とアフマッド・ヒンディ水公社事務局長は説明する。
西岸地域においては住民の35%しか排水整備がなく、排水処理施設が十分に整備されているのはラマッラ、ジェニンおよびトゥルカレムの3地区だけであった。また、古い排水処理システムの排水漏れはトゥルカレムとカルキリヤにおいては全体の5割に達しており、パレスチナ自治区における排水管理と施設の不足は環境汚染と自然資源の劣化の主因となっている。
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