2009年03月25日
第四回アフリカ開発会議の閣僚級フォローアップ会合がボツワナで開催
ハボローネ/ボツワナ3月22日:第四回アフリカ開発会議(TICADW)開催後、初めてとなる閣僚級フォローアップ会合がボツワナのハボローネで開催された。日本政府代表の中曽根弘文外務大臣、福田康夫特派大使をはじめ、 48のアフリカ各国の閣僚や政府代表、地域・国際機関、民間企業や市民社会団体から合計434人が出席し、2008年5月28日−30日に横浜で開催されたTICADWで採択となった「横浜行動計画」の進捗状況の確認などが行われた。
「この閣僚級会合は、世界規模の経済危機を背景に開催された。横浜行動計画は、複数の開発計画を今後5年間実施することを公約しており、アフリカの現状を改善し、持続的な開発への道のりを開くための最適な青写真である」とモンパティ・セボホディ・メラフェ ボツワナ副大統領は本会合でコメントした。
中曽根弘文外務大臣は,「金融・経済危機でドナー国の経済が大きく揺らいでいるにも関わらず、幅広い分野で横浜行動計画の進捗が確認されている。TICADフォローアップ1年目としては、非常に前向きに進んでいるといえるだろう。日本政府は、最大1千億ドル相当のIMF に対する資金融資、国際金融公社(IFC)および国際協力銀行(JBIC)による30億ドルの途上国銀行資本増強ファンド銀行資本注入基金がアフリカのために活用されることを歓迎する」と声明の中で述べ、「これらの支援はインフラ整備、人的資源の開発、農業分野の支援に大きな影響をもたらし、経済成長を促進するだろう。日本政府は環境保護の強化とともに、コミュニティ開発、教育、保健、水と公衆衛生への支援に対してさらに力を入れていきたい」と結んだ。世界的な金融・経済危機を踏まえ、日本政府はアフリカにおける経済成長の促進のために20億米ドル相当の技術支援と助成を迅速に行うと発表している。
今回の閣僚級会合は、TICADW開催後、初めてのTICAD閣僚級フォローアップ会合として、TICADW年次進捗報告書(2008年版)を検討し、横浜行動計画の実施に関する進捗状況を確認するとともに、世界的な金融・経済危機のアフリカへの影響を議論するために開催された。参加者たちは、共同議長である日本政府が、世界的金融・経済危機のアフリカへの影響に関する声明を2009年4月2日に開催されるロンドン・サミットで伝えるとの申し出を歓迎した。
シェイック・モディボ・ディアラ国連事務次長・アフリカ特別顧問は「アフリカの貧困層の70%が農村部に暮しているという事実から、農業研究や緑の革命、土壌の改善や小規模農家への支援を通じた農産物や食糧の増産は貧国削減と経済成長を促すために不可欠である」と述べた。
本会議のミレニアム開発目標(MDGs)に関するセッションの共同議長を務めたテゲネウォー・ゲッチュ国連事務次長補兼UNDPアフリカ局長は、「MDGsの達成には、アフリカの国々に対して公共投資を必要な規模に拡大できるような実質的な融資が必要である。MDGsの達成はドナーが公約を果たすことで初めて実現可能となる。このためにドナー・コミュニティは約束した支援を実行に移すことが求められる」と述べ、ティエリー・タオIFC副総裁は「大規模な金融危機は個別の対応では改善されない。アフリカ各国政府、国際・金融機関および2国間援助パートナーの3者が団結し、アフリカにおける経済危機の影響を緩和するための対応に当たらなければならない」と述べた。
TICADはアフリカ諸国首脳と開発パートナーとの間のハイレベルな政策対話を促進し、アフリカの社会経済成長と開発を推進するために1993年に開始された。1993年に東京における第一回会合(TICAD I)以降、1998年のTICADU、2003年のTICADV、2008年のTICADWと継続して開催されており、アフリカの開発の推進に向けたイニシアチブの実施を促進する主要な国際的枠組みへと進化を遂げている。
TICAD閣僚級フォローアップ会合に関する外務省のページはこちら
詳細に関するお問い合わせ:
TICAD/UNDP Africa Bureau
Programme Specialist
Nicholas N. Gouede
nicholas.gouede@undp.org
UNDP東京事務所
西郡 広報・市民社会担当官
Tel:03-5467-4751
toshiya.nishigori@undp.org
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