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ニュースルーム −プレスリリース−

2010年10月01日

UNDPがパキスタンの生活再建のために1億2000万ドルのプログラムを開始

【2010年10月1日、イスラマバード】パキスタン政府と国連開発計画 (UNDP) は、先の洪水によって被災したコミュニティの生活再建を支援するため、1億2000万ドル規模の早期復興プログラムを開始した。

国連緊急対応プランの一部として実施される1年間のプログラムでは、雇用機会の創出を通した生活の再建、コミュニティの基本的な社会基盤の修復、そして公共サービスの再開に向けた地方政府事務所の各機関の機能強化を目指している。

UNDPパキスタン事務所の田中敏裕所長は、「現在の情勢は一刻の猶予も無い状態である。何百万という農民が食糧援助に頼らなくてよいように、冬の作物を植えることが不可欠です。被災したコミュニティが自立できるように現金報酬・雇用プログラムを通じて雇用を創出する必要がある。早期復興は国の長期的な開発のために極めて重要です」と話している。

早期復興計画は、最も甚大な被害を受けた39の地域の生計再建を目的としており、洪水で被災した2500の小規模在宅ビジネスに対する支援や、種や肥料など農業用品の提供、そして道路、水道施設、防水壁などの修復のための臨時の雇用創出を行う。

また同計画は、2000件の社会基盤プロジェクトを策定し、2000台の太陽電池式給水ポンプを提供する。さらに5000軒の災害に強い住宅を建設することにより、基礎的および重要なコミュニティの社会基盤とサービスの復旧活動を支援する予定である。地方政府の組織強化もして、一般市民が法的支援を含む公共サービスへのアクセスを改善し、洪水による損害・損失記録の回復と再発行を進める予定である。

7月以降の激しい雨とモンスーンによる洪水によって、国土の5分の1以上が浸水し、2000万人以上に深刻な被害を与え、1800人が亡くなった。浸水した地域にある道路と橋の約70%が、何百万もの家屋と生計手段とともに押し流された。

UNDPのヘレン・クラーク総裁は、「再建と復興プロセスに必要な専門家と技術は、すでにあります。私たちの主要な任務の一つは、こうした国内外のパートナーを結集し、その専門知識と設備を洪水の被災者のためにすぐに活かせるように、戦略的計画を順次実施することです」と述べた。

今回の洪水によって道路、橋、洪水防止用の建造物、保健、教育、水道施設を含むコミュニティの社会基盤は損害を受けた。また農地や牛の放牧地は沈泥に覆われ、農耕機械と貯蓄施設は押し流され、小規模・家内事業も崩壊した。

パキスタン政府の経済庁次官は、「我々は今回の対応に感謝し、UNDPやほかのパートナーと共に人々に希望を取り戻すために働くことを楽しみにしています。このプログラムは、早期復興計画を一挙に推進し、最も被害を受けた地域に利益をもたらします。パキスタン政府は、UNDPの協力に感謝し、国際社会が早期復興計画に万全の支援をしてくれることを期待しています」と述べた。

パキスタンでのUNDPの事業に関する情報は、以下のサイトをご参照ください。
http://www.undp.org.pk.

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本件に関するお問い合わせは、
国連開発計画(UNDP)東京事務所 西郡
03-5467-4751


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