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ニュースルーム −プレスリリース−

2011年03月30日

創造性や文化と関連する産業は経済危機からの回復力に富む‐クリエイティブ・エコノミー・レポート2011、クリエイティブ産業が潜在的な成長機会を提供していることを明らかに−

【2011年3月30日、ニューヨーク】
クリエイティブ・エコノミーレポート2011が本日、国連で発表され、クリエイティブ産業は伝統的な製造業よりも、経済危機の影響からの回復力があることを明らかにした。

レポートによると、美術、工芸、オーディオ・ビジュアル機器、書物、デザイン、音楽、ニュー・メディア、視覚・舞台芸術など創造性を核とする産業の商品やサービス(アイディアや創造性)の輸出は、2002年から2008年の間に2倍以上に膨らみ、6000億米ドルに達する。

2008年は国際貿易全体は12%減少したにもかからず、クリエイティブ商品とサービスの国際貿易は年平均14%の成長を続けている。

本日発表された「クリエイティブ・エコノミー:実現可能な開発オプション(Creative Economy: A Feasible Development Option)」と題するレポートは、創造性を核とする産業は、包括的な経済成長の源であると論じている。

国連開発計画(UNDP)のレベッカ・グリンスパン副総裁は、レポート発表の際、「クリエイティブ・エコノミーが十分に育成されたならば、それは社会経済の成長、雇用、革新、貿易の源になり得ます。同時に、社会統合、文化の多様性、持続可能な人間開発に貢献します」と話した。

国連貿易開発会議(UNCTAD)のクリエイティブ・エコノミーと経済プログラムのチーフ、エドナ・ドス・ドゥイヤンベルグ氏は「新技術とインターネットは、途上国の国際市場での創造性と起業家精神を高めるために実行可能な選択肢を提供します」と話した。

UNCTADとUNDPが共同出版したこのレポートは、アフリカやアジアのファッション産業からメキシコやブラジルの恋愛ドラマ、インドの映画産業からジャマイカのレゲエ、ブラジルとカリブ海のカーニバルなど40以上の事例を紹介している。途上国のこのような産業は、貧しい人々に訓練や雇用を提供する一方、貿易促進にもつながっている。

例えば、ナイジェリアの映画産業は27億5000万米ドル規模で、米国、インドに次いで世界で3番目になる。ナイジェリアのノリウッド社は年間1000本以上の映画制作をし、何千もの雇用を創出し、同国では石油に次ぐ2番目に大きな産業となっている。ナイジェリア政府はその重要性を認識し、政策改革し、映画産業や配給促進のための訓練もしている。

クリエイティブ・エコノミーレポート2011は、クリエイティブ産業の包括的成長を促進するための10の政策提言でまとめられている。

クリエイティブ・エコノミーレポートはこちらからダウンロードできます。

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本件に関するお問い合わせ先
国連開発計画(UNDP)東京事務所・広報ユニット(電話:03-5467-4751)


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