国連開発計画(UNDP)駐日代表事務所のウェブサイトは2013年9月に移転しました。

新ウェブサイトはこちらからご覧いただけます。


ニュースルーム −プレスリリース−

2012年01月31日

アフガニスタン人の多くが警察を「権威ある職業」として尊敬、独立した意識調査で判明〜アフガニスタンの成人7278人を対象とした全国調査で81%が警察に尊敬の念を抱く〜

【2012年1月31日、カブール】
アフガニスタン内務省は本日、第3回目となる警察に関する意識調査の結果を発表しました。この調査で、警察への認識に関する多くの指標が3年連続で好転し、その他の質問項目でも大半がプラス評価を維持していることが明らかになりました。

「2011年警察に関する意識調査:アフガニスタン人の視点」では、アフガニスタン人の中で「警察を個人的に尊敬する」割合は昨年から8ポイント上がり81%、「警察を権威ある職業として認識する」割合は同6ポイント上がり75%、「警察を全面的に信頼する」割合は同3ポイント上がり74%となりました。

女性警察官の受け入れ支持者も増え、「コミュニティに女性警察官がいることは良い」と考える人の割合は昨年から8ポイント上がり53%となりました。

Bismillah Mohammadi内務大臣は「この独立した意識調査は、警察に対する市民の信頼の高まりを示す一方、これから重点的に改善すべき分野を特定しています。プロの警察官を育成するために既に様々な取り組みがなされていますが、今後、特に移行の準備段階において多くの需要があります。私たちはこの調査結果を活用し、成功事例に基づいて改善が必要な分野に取り組んでいきます」と述べました。

調査は、内務省の依頼でアフガン社会経済世論調査センター(ACSOR)が同国全34州の成人計7278人(男性4111人、女性3167人)を対象に実施しました。調査費用は、国連開発計画(UNDP)が管理する「アフガニスタンの法秩序支援信託基金(LOTFA)」から出されました。

調査では、警察官への意識に地域間格差があることも判明しました。治安と開発分野で多大な取り組みがなされているアフガニスタン南西地域は、「警察へ信頼を寄せる」割合は48%から67%へと大幅に向上しました。同じく中央/ハザラジャット地域でも向上し、北部地域は変化の割合は少ないものの上がっています。しかし、犯罪被害の拡大が報告されているカブール中央部、同国東部と西部などほかの地域ではいくつかの項目で落ち込んでいます。

調査全体としては、警察の活動範囲の広げ、効率性を高め、コミュニティへの支援活動を増やすといった継続的な取り組みよって、アフガニスタン国家警察のイメージが回復されていることが浮き彫りになりました。汚職については2010年に比べて7ポイント下がったものの、過度の暴力や先入観による判断など不適切な行為と同様、いまだ深刻な懸念が残ると指摘されています。

アフガニスタン内務省(MOI)
内務省は、法と秩序の維持、テロ・犯罪・麻薬密売への対策、国境警備を行っています。内務省は、LOTFAの主要な実施パートナーです。

アフガニスタンの法秩序支援信託基金(LOTFA)
LOTFAは2002年に設立された多国間ドナー信託基金で、UNDPが管理をしています。主な実施パートナーであるアフガニスタン内務省と共に、国際パートナーからの出資金を調整し、アフガニスタン警察の再構築と発展を支援しています。現在のドナー国には、カナダ、デンマーク、欧州連合(EU)、フィンランド、ドイツ、イタリア、日本、オランダ、ノルウェー、スイス、イギリス、米国が含まれます。

***************************************
本件に関するお問い合わせ先
国連開発計画(UNDP)東京事務所・広報ユニット(電話:03-5467-4751)


<戻る>