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ニュースルーム −プレスリリース−

2012年06月24日

日本がアフガニスタン9県で民主化を支援、UNDPを通じて新たに860万ドルの無償資金協力を締結

【カブール(アフガニスタン)、2012年6月24日】
橋礼一郎駐アフガニスタン日本大使とアルバーロ・ロドリゲス国連開計画(UNDP)アフガニスタン事務所長は本日、ファザール・アシュマド・マナウィ・アフガニスタン独立選挙委員会(IEC)委員長同席のもと、日本がアフガニスタンに新たに860万ドルの支援をする書簡を交換しました。これにより、アフガニスタンの9県、400万人に対して、より効果的な選挙と即応性のある民主主義の実現が期待されています。

日本が拠出するUNDPのプロジェクト「IEC能力強化支援計画」は、IECがカブール本部とアフガニスタン全土で職員と選挙管理委員の専門能力や選挙管理能力を強化することを支援します。

今回の合意で、6つの県都を含む9県(バルフ、クンドゥズ、バーミヤン、ヘラート、ナンガルハル、パクティア、ダイ・クンディ、ジョウズジャン、ラグマン)で選挙事務所と選挙機材用倉庫も整備されます。これらの地域は、地域運営の拠点で人口密度が高く、比較的安全であることから選ばれました。この支援は、IECがアフガニスタン全土で選挙管理の有効な機関として定着することにもつながります。

今回の協力は、既存の選挙支援プロジェクト「将来に向かって法と選挙の能力強化(ELECT II)」を補完するもので、同時にUNDPの他のドナー機関が目標とする、IECが公正な選挙を計画・実行し、今まで以上に公正な選挙プロセスを踏むための支援にも貢献します。

この新たなパートナーシップは、2014年に大統領選挙、2015年に国政選挙を行うアフガニスタンの民主的なガバナンスを強化するものです。

IECのマナウィ委員長は「IECは日本政府の手厚く、継続的な支援に感謝しています。今回の860万ドル強の支援は、2009年と2010年に日本がアフガニスタンに対して行ってくれた選挙支援(5610万ドル)に続くものです。IECは今後の5年戦略に基づき、職員と選挙管理委員とスタッフの能力強化に努め、アフガニスタンの34県で必要なインフラ整備をする計画です。日本の技術支援と、9県における選挙事務所と選挙機材用倉庫の整備は、アフガニスタンの選挙プロセスをより持続可能なものにし、長期的なコスト削減につなげてくれ、我々の戦略の支えとなります」と話しました。

橋駐アフガニスタン大使は「日本は、アフガニスタンの民主化のために公正で透明性のある選挙は極めて重要だと考えています。2001年以降、8回にわたり計1億300万ドル相当の選挙支援をしてきました。我々は今回のプロジェクトを通じてIECの能力強化が進み、将来的にはアフガニスタンが自らの手で選挙を公正かつ独立して実施できるようになることを期待します」と話しました。

ロドリゲスUNDPアフガニスタン事務所長は「UNDPは今回の日本政府の拠出に大変感謝しています。この拠出金で、選挙運営の透明性、説明責任、持続可能性を高め、市民から選挙プロセスへの信頼確保につなげていけます。このプロジェクトは、アフガニスタンで常時独立した選挙管理を行える能力強化、次の選挙に備えたIECの能力強化を支援します」と述べています。


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