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ニュースルーム −プレスリリース−

2012年10月17日

貧困撲滅のための国際デー(10月17日) ヘレン・クラーク国連開発計画(UNDP)総裁メッセージ

【2012年10月17日】
貧困撲滅のための国際デーは、ミレニアム開発目標(MDGs)達成に向けた進捗を振り返る機会ともなります。

最新のMDGs進捗報告書は「1日1.25ドル未満で生活する人口の割合を半減する」という世界規模のターゲットが2010年に達成されたことを明らかにしました。1990年以降、何億もの人が極度の貧困状態から脱け出し、より良い暮らしを獲得してきました。

「安全な飲料水へのアクセスを拡大する」、「少なくとも1億人のスラム居住者の生活を大きく改善する」というターゲットも達成できました。更に、過去10年間で世界のマラリアによる死亡者数は約3分の1減少し、多くの国では女子と男子の初等教育の機会均等がほぼ達成されています。

MDGs は世界の国と人々を結束させる共通のアジェンダを創り出すことに成功しました。達成期限があり、明確で測定可能なターゲットは、持続可能な人間開発の最も基礎的な指標に基づく行動に焦点を当てています。

しかし、これら進捗を維持し、取り残された目標を達成するためには、さらなる取組みが求められます。国内及び国家間には、依然大きな格差が残っています。業務負担が過度で体制が不十分な機関、放置されたままの農業セクター、公衆衛生とエネルギーサービスの貧弱さや欠如、慢性的な栄養失調、女性や女児や少数民族やその他のグループに対する差別が多くの国でMDGs進捗の大きな障壁になっています。

MDGs達成に向けた各国の取り組みは、目標達成期限である2015年以降に世界がどのように進んでいくかを考える上で重要な情報を提供します。これまでの経験から、成功のためには国家の主体性とリーダーシップが重要であると学びました。ジェンダーの平等、健康改善、エネルギーへのアクセスが目標の進捗につながることも分かっています。パートナーシップも有効であり、活動と対象を絞った投資が劇的な変化を引き起こすことも理解しています。相互依存や不安定さを増す世界において開発はそれが持続可能な場合にのみ成功し、継続していけることを知っています。

極度の貧困撲滅に向けて進捗したことは称賛に値しますが、貧困撲滅に向けた取り組みは今後も継続されなければなりません。グローバルなポスト2015開発アジェンダがこうした大きな熱意を反映したものになることを望みます。


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