2012年11月29日
UNDPがプロジェクトデータを6000件以上公開、透明性への原動力に
【2012年11月29日、ニューヨーク】
国連開発計画(UNDP)は2013年までに国際基準を超える完全な透明性を実現することを目指して、本日、新しいウェブサイトを立ち上げました。同サイトは、177か国および地域でのUNDPの活動に関するデータをオープンに、包括的に一般公開するものです。
UNDPのヘレン・クラーク総裁は「UNDPにとって透明性は最重要事項であり、一般の方々やパートナーからの信頼を維持するために不可欠な要素です。この公開ウェブサイトによって、一般の方々がUNDPの援助業務を把握し、かつ私たちのパートナーは資金をより効率的に使えるようになります。私たちはしっかりとした情報公開のもと働くように尽力しています。パートナーが貧困撲滅や人間開発やすべての人への持続可能な未来を実現するために投資してくださっている資金をモニターできるよう、報告の質、量、頻度を上げていきます」と話しました。
この新しいウェブサイトは、収支から活動成果までプログラムの情報を包括的に紹介しており、その中には現在進行中の6000プロジェクト、および財務上2011年に終了したプロジェクトを合わせて8000件以上の成果を紹介しています。
ウェブサイト閲覧者はプロジェクトを重点分野、出資機関、場所ごとに分類でき、予算に関連した詳細な日付、プロジェクトの実施機関、ガバナンスや法の支配や危機予防と復興など様々な分野での成果目標を抽出できます。
UNDPは同サイトを、国際援助透明性イニシアティブ(IATI)を実施する一環として構築しました。ウェブサイトはUNDPの通常予算によるIATIの全取組みと共に、米国から計22万5000ドルの拠出金で構築されました。
2013年初頭から、UNDPの進行中の開発プロジェクトはすべて四半期ごとに公開されます。UNDPは既にIATI実施の一環として2009年、2010年の支出データを公開しました。
UNDPはIATIの出資機関であり、2013年までに公共の援助に関する透明性基準が完全に適用されるようにコミットしました。最も透明でアクセスしやすい方法で、財政データとプロジェクト情報がきちんと公表されるようにします。
IATIは援助支出に関する情報へのアクセス、理解、使い勝手を良くすることを目的とした多様なステークホルダーの自発的なイニシアティブで、情報公開を促進するものでもあります。
長期的に渡るコミットメント
援助データのオープン・アクセスのおかげで、ステークホルダーはしっかりとした情報を基により良い判断をし、進捗のベンチマークを知ることができます。また教育・研究機関、市民社会組織、ジャーナリスト、グローバルな課題に対する理解を深めようとする人々の研究の役に立ちます。
IATIの事務局の一員として、UNDPは新しい援助の透明性基準を支持し、それを国家の開発計画、公的な財務管理、相互の説明責任、国レベルでのその他のプロセスにも適用できるように、ドナー国や他の国連機関と一緒にその活動を広めています。
10月、国際的な援助透明性に関する主要組織・Publish What You Fundは2012年の援助透明性指数において、UNDPを72団体中10位に選びました。Publish What You Fundは透明性に向けたUNDPの取り組みを「きちんと遂行している。2011年11月、IATI登録に向けて公表を始めたことは称賛に値します」と述べました。
援助透明性指数は毎年、43の異なる指標を基に72の援助団体を順位付けするものです。評価される団体には伝統的な多国間と二国間ドナー、民間基金、気候金融、開発金融組織などが含まれます。
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