国連開発計画（UNDP）駐日代表事務所

アフリカ気候変動適応支援プログラム（AAP）について（知識管理）

知識管理
知識管理とは、コンピューター上のデータや、書類棚の中にあるメモ書きや、人の記憶など、あらゆる形態の情報をまとめて共有するプロセスです。情報管理システムを構築することにより、各国は知見を把握し、これをより有効に活用できるようになります。

ニーズ評価調査は、国の知識管理における欠落部分の特定に役立ちます。この調査は、気候変動の影響、脆弱性、および適応についての理解を深め、知識や学んだ教訓の共有に役立つ主要なサービスを決めます。その後地域チームが、国の優先事項の特定と、長期的な知識管理計画の策定を支援します。

「知識共有プラットフォーム」と「コンテンツ生成」という2種類の支援がされています。


知識共有プラットフォーム
従来型プラットフォームと電子プラットフォームの双方によって、AAP参加国の知識共有を支援します。これらのプラットフォームには適応分野で経験がある数多くの国がすでに参加しており、意見や情報の交換のための貴重な場となっています。柔軟な会員方針のおかげで、これらのプラットフォームは容易に拡大することが可能です。

詳細
支援は2段階にわたって行われます。まず技術者と管理者が、さまざまなプラットフォームを通じた知識共有の方法について訓練を受けます。国および地域における共有の文化を確立するため、訓練プロセスの対象は徐々に意思決定者へと移行していきます。

コンテンツ生成
国および地域レベルのワークショップにより、AAP参加国が知識を獲得し、成功事例を文書化し、その後それらがすぐに利用できるようにする支援がなされます。フォローアップ支援は、各国が地域や意思決定者の役に立つ知識財産を形成する手助けをします。

詳細
フィールドでのパイロット活動は、従来型と電子的手法の両方を通して、現場の知見を集め、共有する支援がなされます。地域の知識発表機会やその他のイベントによって、AAPの専門知識、成果、アプローチ、大規模な実行能力が紹介されます。

パートナー
・アフリカのみに焦点を当てた独立した2言語ネットワークである「アフリカ・アダプト（AfricaAdapt）」は、研究者、政策立案者、市民社会団体、気候変動の影響を受けやすいコミュニティの間における、持続可能な生計手段を実現するための気候変動適応知識の流れを円滑にする活動をしています。
・「アダプテーション・ラーニング・メカニズム（ALM）」は、UNDPが促進するプラットフォームで、国連気候変動枠組み条約（UNFCCC）、国連環境計画（UNEP）、世界銀行、その他の食糧農業機関（FAO）などの専門国連機関と緊密に協力しています。
・イギリスの「気候開発知識ネットワーク（CDKN）」は、助言や技術援助、最先端の研究、戦略的な知見の共有、パートナーシップ構築を提供して、開発途上国が気候と共生できる開発を進めるための手助けをします。
・「アジア地域気候変動適応知識プラットフォーム（適応知識プラットフォーム）」は、気候変動適応に関する情報を共有し、アジア諸国における適応能力の構築を支援します。
・「チームワークス（Teamworks）」は、UNDPや外部のパートナーが、コミュニティ、個人、プログラムおよびプロジェクトの共有知識を最も有効に費用対効果もよく活用できるようにする、グローバルに統合されたウェブベースのプラットフォームです。