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UNDPの環境・エネルギー分野での取り組み




国連は2012年を「すべての人のための持続可能エネルギーの国際年(International Year of Sustainable Energy for All)」と定め、持続可能な開発、ミレニアム開発目標(MDGs)達成のためにはエネルギーアクセスが重要な鍵になると提唱します。

2012年は世界のリーダーがブラジルのリオデジャネイロに集まり、地球の未来を守り、すべての世代が健康的な生活を送るために世界がどのような行動を取るべきか協議する「国連持続可能な開発会議(リオ+20)」も開催されます。

現在、途上国177か国で開発支援をするUNDPは4つの重点活動分野の1つに「環境と持続可能な開発」を掲げています。貧困と環境・エネルギー問題には密接な関わり合いがあるためです。
UNDPが「環境」や「環境に優しいエネルギー普及」を考慮に入れた開発を進める中で特に力を入れているのは以下の7項目です。

水ガバナンスと海洋ガバナンス
地球の水循環を通して、この惑星の淡水と海洋は密接につながっています。このような非常に密接なつながりと、地球の淡水と海洋システムがもたらす膨大な社会経済上の利益を考えると、より効果的なガバナンスを推進することによって、淡水と海洋資源の管理に順応的で統合的な、生態系を基本としたアプローチをとる必要があることは明らかです。国連開発計画(UNDP)の「水と海洋ガバナンス・プログラム」は、プログラムやプロジェクトのポートフォリオを調整しながら地方、国、世界、地域のレベルでそのようなアプローチを適用します(続きはこちらから)。

持続可能なエネルギー
近代的なエネルギー・サービスへのアクセスは、持続可能な開発と貧困削減への努力の中核をなすものです。UNDPのエネルギー分野における全体的目標は、持続可能な人間開発のためのクリーンで近代的なエネルギー・サービスを手頃な価格で普遍的にアクセスできる状態を実現することであり、貧困層に明確な焦点を置いています。具体的な成果には、貧困層のための近代的エネルギー・サービスの普遍的利用の促進や、近代的エネルギーの持続可能性、安全性、購買を容易にすることが含まれます(続きはこちらから)。

生態系と生物多様性
生物多様性と生態系サービスの持続可能な管理は、MDGsの達成と貧困の撲滅にとって不可欠です。UNDPによる生物多様性への取り組みの目標は、生活、食糧、水、健康を確保し、気候変動への脆弱性を削減し、炭素を隔離し、温室効果ガスの排出を避けるために、自然生態系が提供しているサービスを維持し、強化することにあります(続きはこちらから)。

持続可能な土地管理
乾燥地帯に暮らす人々の約半数にあたる10億人は、生活の基盤を非常に変わりやすい天然資源に直接頼っているため、貧困に苦しみ、社会から取り残されています。UNDPの乾燥地帯開発センター(DDC)は、世界の乾燥地帯で貧困と闘い、持続可能な開発を達成するために努力しています。DDCは統合乾燥地帯開発プログラム(IDDP)を採用し、乾燥地帯に暮らす人々が直面している課題への総体論的かつ戦略的な方法による対応を支援しています(続きはこちらから)。

オゾンと気候変動
オゾン破壊物質(ODS)は、人々の健康を脅かすだけでなく、川の流域、農地、森林の生態系のバランスを崩します。UNDPは、オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書で定められた原則の推進と導入に取り組んでいます。UNDPは開発途上国と市場経済移行国が、オゾン層と気候に悪影響を与えない代替物質の利用を推進すると同時にODSの蓄積を適切に処分しながら HCFCを段階的に削減するなど、モントリオール議定書の目標を順守できるよう支援しています(続きはこちらから)。

化学物質と廃棄物の管理
化学物質と廃棄物は、人々の健康と環境に大きな危険を及ぼす可能性を持ち、中でも国際社会で最も貧しい人々、特に女性と子どもが、その悪影響を最も受けやすくなります。UNDPは、持続不可能な管理方法と消費生産のパターンをターゲットとして、化学物質総合安全管理(SMC)と廃棄物総合安全管理を推進しています(続きはこちらから)。

気候戦略
気候変動の影響は開発の取り組みを弱体化させ、特に貧しい人々に影響を及ぼします。UNDPは開発途上国と地方政府の、「グリーンな、低排出で気候変動への対応能力にすぐれた開発戦略」(Green LECRDS)を支援しています。Green LECRDS の策定と実施は、開発途上国がより効果的に気候変動への対応策がとれるようにし、持続可能な開発および気候変動のために従来型や革新的な資金源の利用を導き、地方と国家政府が低排出で気候変動への対応能力にすぐれた開発プロジェクトとプログラムを実施して監視し、触媒となるよう支援しています(続きはこちらから)。


開発問題に取り組むすべての国連基金、プログラム、部門のリーダーで構成される委員会「国連開発グループ(UNDG)」の議長も務めるヘレン・クラークUNDP総裁は「国連持続可能な開発会議(リオ+20)」で、国連機関の開発分野での環境問題への取り組みや開発途上国の環境分野でのニーズなどを出席者と共有し、政策立案に貢献する予定です。