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貧困と住居:

この地球上に暮らす人間が100人だとしたら、そのうちの17人は快適な住居を持たず、33人は電気を利用できません!

 貧困によって、都市や農村を問わず何百万もの人々がホームレス生活を強いられ、劣悪な条件下での生活を余儀なくされています。収入不足のために貧しい人々は最低限の快適さを確保することもかなわず、まして電気や電話を利用することもできません。居心地の悪い住居では、子どもは落ち着いて勉強することができないうえ、安全が確保されていない結果、命も危険にさらされることになります。貧困地区では行政サービスが機能せず、土地の不法占拠が横行することもあります。

この地球上に暮らす人間が100人だとしたら、そのうちの57人がアジア人、21人がヨーロッパ人、6人が北アメリカ人、8人が南アメリカ人、8人がアフリカ人になります。


貧困と住居‐さらに詳しく説明すると‐

 収入が少ないために、何百万もの人々が粗末な住居での生活やホームレス生活を強いられています。劣悪な住環境はさまざまな悪影響をもたらします。家の中が雑然とし、病気の予防も十分できず、満足に睡眠や休養をとることもできず、子供たちは落ち着いて宿題をすることもできません。さらには火事の危険や、家庭内の不和、社会的交流に消極的になるなどの影響も出ます。貧困のために冷暖房設備を購入する余裕がない場合には、気温の極端な変動によって深刻な結果が招かれるかもしれません。また、必要最小限の家庭電気製品を買うことや電話の設置もままならず、交通手段さえも利用できないかもしれません。

 衛生設備が不十分である、飲み水を利用できない、もしくは遠くへ汲みに行かなければならない、緊急時の避難や救出が困難である、といった状況がしばしば発生しています。貧困地区ではゴミが収集されないために、伝染病をはじめとした健康問題が発生しています。さらに学校、遊び場、スポーツ・娯楽施設も不足しがちで、地域の安全性が確保されていないこともあります。交通手段や電話を利用できない結果、仕事を見つけることも、自ら事業を興すことも難しくなります。交通費をまかなえないために、仕事に行くことも遊びに出かけることも制限されます。貧困家庭では電気料金を支払うことも電気を引くことも出来ないので、家電製品を利用できず、電力を必要とする生産的な活動を通じて生活水準を向上させることもできません。

 劣悪な居住環境での暮らしは、自尊心の喪失、さらには孤立へとつながりかねません。ホームレス生活ではこれらすべての問題が助長され、ほとんどの場合、医療制度から排除されてしまいます。また、行政サービスや社会給付も受けられないことになります。読み書きができないホームレスの人は、行政関連の書類を変更したり、経済面、医療面でのサポートを受けたり、仕事を探す際に必要な情報を入手することができません。ホームレスや失業者を対象とした官民の取り組みについても知るすべはありません。また、ホームレスの人々の健康は気候に大きく左右されやすい状態にあります。特に先進国においては多くのホームレスの人々がアルコールや薬物に依存する傾向にあり、貧困を長期化させる要因となっています。

 住宅の供給は官・民両方の取り組みによって保証されるべき人権であると言えます。地元、地域、国家それぞれの当局は、低コストの公営住宅、無償または低料金によるエネルギー・水の供給、安全な水の供給や衛生設備、スポーツ・娯楽関連の施設や活動を提供することが可能な立場にあります。また同様に、貧困者が住宅や家電製品を利用できるように貸付制度を整備することもできるでしょう。さらに関係する人々の地域的な活動により、環境美化や共同設備の清掃も可能です。官民の取組みを通じて貧しい人々に行政や法律面でのサポートを提供することもできます。

 交通手段や電話料金の無料化、識字プログラム、職業訓練、雇用機会に関する情報提供も重要な要素です。目標は、人々が公正な価格で適切な住居に暮らせるようになることです。

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